2024/07/23 15:52

【手巻き式時計のお取り扱い方法】

手巻き式の時計を動かすには、リューズを回してゼンマイを巻き上げることが必要です。
リューズとはケースのサイドにある部品のことで、このリューズを回すことで機械式時計の内部のゼンマイを巻き上げることができます。
年代やムーブメントの種類によって異なりますが、ゼンマイを最後まで巻き上げて約30~36時間駆動します
機械式時計は、巻き上げられたゼンマイが解けようとする動力で振動を発生させ、歯車を規則正しく動かしているので、手巻き式時計のリューズを巻かなかった場合、30~36時間程で駆動が止まり、さらに長期間放置し続けると内部の油が固着して不具合に繋がることがありますので、手巻き式の時計を使用する場合は、出来るだけ毎日リューズを回してゼンマイを巻き上げることをお勧めいたします。

【リューズの扱い方】
手巻き式の時計はリューズを操作することによって、時計の動力を生み出したり、時刻合わせやカレンダー合わせを行います。
リューズを回す場合には、左手で時計のケースを挟むようにして持ち、右手の親指と人指でリューズをつまみましょう。
一般的な手巻き式時計のリューズは、そのままの状態で回すとゼンマイを巻くことができ、日付や時刻を合わせたい場合は、指でリューズのつまみを引き出します。

①時刻合わせ
リューズをつまみ、軽くひっぱって1段階飛び出た状態で上に回すと、分針が回って時刻を修正することができます。
✔リューズをつまんで(親指にかける様なイメージ)から少しづつ力を加えて引き出すと、「カチッ」と止まります。
リューズを上回りに回して針を動かし、現在の時刻に合わせましょう。
※故障の原因になりますので逆回しは厳禁です。
 リューズは時が進む方向にのみ回しましょう。

②ゼンマイの巻き上げ
リューズを引き出さない状態で時計を正面にして下から上に巻くと「カリカリ」という音とともにゼンマイが巻き上げられます。※反対に回すと「ジャー」という音が鳴ります。
ゼンマイを巻き続けているとだんだん重たく感じてきますので、重くなったと感じたらそこからはゆっくり巻き、巻き止まりが来たら操作ストップです。

【ゼンマイの巻き上げに関するご注意】
1.正しい巻き方で毎日同じ時間に巻き上げる
機械式時計は毎日同じ時間に巻き上げることで高い精度を発揮します。朝起きたあとに巻く・夜寝る前に巻くなどと決め、習慣を付けておけば、規則正しく動く良い状態を長くキープすることができます。

2.ゼンマイは中途半端に巻かず最後まで巻き上げる
ゼンマイは1回で最後まで巻き上げると本来のポテンシャルを発揮しやすくなります。
中途半端に巻いて止めてしまう人もいますが、時計の精度に影響を及ぼす可能性があるため、リューズに抵抗を感じるポイントまでしっかり巻き上げましょう。

3.巻きどまり以上巻かないように気を付ける
手巻き式時計の場合、巻き止まりが来ても巻き続けることでゼンマイが切れてしまう恐れがありますので注意しましょう。

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